毎年、年度末になると世間で話題にのぼる確定申告。

「会社員じゃない人は必ずやらなきゃいけない」みたいなことをネットで読んで、「じゃあもしかして私もやらなきゃいけないの？」と不安になっている方もいるのでは？

実際のところ、風俗で働いている女性も確定申告は必要なのでしょうか？

今回の記事では、そんな疑問に答えます！

【わかりやすく解説】そもそも確定申告って何？

まずは、そもそも確定申告とは何か、なんのために行うものなのかについて説明しましょう。

できるだけわかりやすくまとめてみたので、チェックしてみてください。

確定申告＝支払う税金の額を国に報告する手続き

確定申告とは、税金に関する手続きのことです。

わかりやすく解説すると、支払うべき税金の額を国に報告する手続きを指します。

具体的には、働くことで発生する所得税です。

ちなみに所得税の元となる「所得」とは、収入(給料・報酬)から経費を引いた利益のこと。

毎年1月1日から12月31日までに仕事をして得た所得の全額と、そこから算出される所得税を計算して税務署に申告します。

・専用システムを使ってネットで申告する

・税務署に書類を郵送する

・税務署の窓口に書類を提出する

といった方法があり、申告の期間は翌年の2月16日から3月15日です。

なんで確定申告なんてしなきゃいけないの？

「せっかく働いて稼いだお金から国に税金を取られるなんて、ハッキリ言ってイヤ！」

そんな方もいるかもしれません。

しかし日本の場合、所得税に関しては「申告納税制」というシステムを採用していて、納税者が自分で計算して納めなければならない仕組みになっています。

そして、「申告制」ではありますが、半ば強制みたいなもの……。

もし申告しなければ、あとで説明するようなペナルティを食らうことがあるので、必ずやる必要があります。

ちなみに、会社に雇われている人であれば、確定申告は不要です。

会社員も所得税を国に納める必要はありますが、会社員の場合、会社が毎月の給料から税金を引いて支払ってくれているんですね。

風俗嬢でも確定申告は必要なんですか？

上の説明を読んで、

「私たちだって店に雇われてるんじゃないの？」

「だったら確定申告しなくて良いのでは？」

と思った方、いますよね。

しかし風俗嬢の皆さんは、お店に雇われているわけではありません。

従業員ではなく、お店から業務を委託されている個人事業主となるのが一般的です。

というわけで、お店が所得税を引いて代わりに支払ってくれることはないため、自分で税金の額を計算して確定申告をする必要があります！

確定申告してないのが発覚したらヤバい？

「確定申告してない……ていうかしたくないんだけど、してないのが発覚したらヤバいの？」

「ていうか、発覚することってあるの？」

そんな方もいますよね。

そのあたりのことはどうなっているのか、解説します。

延滞税・無申告加算税を請求されます！

確定申告って面倒そうだし、税金を取られるのもイヤだ……という気持ちはわかるのですが、税務署から指摘を受けた場合は金銭的なペナルティが発生します。

具体的には、「延滞税」「無申告加算税」といったペナルティです。

字面を見れば分かるように、

「確定申告してない(遅れてる)よね？じゃあ払ってください！罰として余分にもらいますね！」

という感じです……。

延滞税は、確定申告の期限が切れた翌日から、所得税を完納するまでの日数に応じて決まります。

また無申告加算税は、納めるべき所得税の15～20％(※)ですが、わざと確定申告をしていなかったと判断された場合は「重加算税」を科せられ、納めるべき所得税の40％を取られます。

(※50万円以下は15％、50万円を超えたら20％)

無申告が発覚するきっかけは？

風俗で働いている女性の無申告が発覚する理由は、大まかに3パターンです。

1.風俗店に税務調査が入る

2.周囲の人に指摘される

3.SNSから発覚する

風俗店には、まれに税務調査が入ることがあります。

税務署から「税金ちゃんと払ってませんよね？」という調査です。

その一環として、女の子たちにいくらの給料を支払っているか調査されて、「あれ？この子、年間48万円を超える給料をもらってるのに確定申告をしていないぞ！」と発覚してしまうわけです……。

また、周囲の人に指摘される事例としては、「元カレに指摘された」などが考えられます。

ヒモみたいになっていた男をフッたら、腹いせに税務署に連絡された……といった感じです。

さらにSNSがきっかけで発覚する事例もあるのだとか。

SNSに投稿した写真で高級なバッグを持っていたり、良い車に乗っていたり。贅沢な暮らしに見合った納税額が支払われていないことから、疑いの目が向けられるケースです。

確定申告は今からでも間に合う？

確定申告をしていないことが発覚すれば、金銭的に痛い目に遭うことになるし、

風俗で働いていることがバレることもある。

となれば、気になるのは「やってないんですけど今からでも間に合いますか？」ということでしょう。

そのあたりはどうなっているのでしょうか。

「期限後申告」も可！

すでに解説したように、確定申告は2月16日から3月15日まで。

ですが、遅れたらもうダメ！　というわけではなく、期限が過ぎたあとでも確定申告を行うことはできます。

「期限後申告」は、最長5年間分まで認められています。

ただし延滞税・無申告加算税を取られます！

期限後申告はできますが、確定申告をしていないことが発覚したときと同様に延滞税、無申告加算税を取られることになります。

金額については、すでに解説した通りです。

これは諦めて支払うしかないですね……。

初めての確定申告の流れ4STEP

さて、いろいろ言ってきましたが……。

ここでは、ごく簡単ではありますが、確定申告の流れを解説します。

ぜひ参考にしてみてください。

【STEP1】青色申告・白色申告を選ぶ

確定申告には、「青色申告」「白色申告」という2パターンがあります。

どちらを選択するかによって、提出する書類等が異なります。

詳しくは税理士の方に相談すると、ご自身にあった申告方法を教えてくれますよ。

【STEP2】必要な書類を準備する

確定申告で納めるべき所得税を計算するには、1年間の収入と経費をまとめる必要があります。

というのも、前述した通り所得税のもとになる「所得」とは、収入(給料・報酬)から経費を引いた利益を指すからです。

お店からもらう明細や伝票、入金が確認できる通帳などで収入を明らかにして、レシートや領収書などで経費を明らかにします。例えばお仕事の際に利用したタクシーや電車などの交通費は経費として計上できます。

【STEP3】確定申告書を作成する

収入・経費が確認できる状態になったら、いよいよ確定申告を進めていきます。

国税庁のホームページから印刷した確定申告書に手書きで書いていく方法もありますが、ぶっちゃけ面倒ですし書き間違いがあったらやり直しになってしまうので、あまりおすすめしません。

最近は、スマホやパソコンから必要事項を記入すれば簡単に手続きできる「確定申告ソフト」があるので、そういったものを使用するのがおすすめですね！

よく使われている代表的な確定申告ソフトとしては、

・やよいの青色申告オンライン

・やよいの白色申告オンライン

・マネーフォワード クラウド確定申告

・freee

などが挙げられます。

【STEP4】確定申告書を提出する

作成した確定申告書は、

・印刷して税務署に郵送する

・印刷して税務署に持っていく

・「e-Tax」を使ってネット上で提出する

といった方法で提出できます。

税務署に持っていくと、窓口で簡単に確認してくれるので間違いが少ないというメリットがありますが、期間中はどの税務署もおそろしく混むので、その点は注意が必要ですね！

いちばん手軽なのはe-Taxを使用する方法です。

上でかるく説明した確定申告ソフトは、多くの場合e-Taxと連携しているので、「作成→提出」までスムーズに行うことができますよ！

確定申告したら風俗で働いてるのがバレるってホント？

副業で風俗やってる女性の場合、「確定申告したら本業の会社にバレちゃうんじゃないの？」と不安なことがあるのではないかと思います。

実際のところはどうなのか、解説しますね。

確定申告しただけではバレません！

まず安心していただきたいのですが……。

確定申告をしただけでは、風俗で働いていることがバレることはありません！

本業の会社に「この従業員は、あなたの会社以外でも働いています」という通知が行く……なんてことはないので、安心していただいてOKです。

住民税は「自分で納付」にしてください！

ただし、住民税の金額でバレることは考えられるので、確定申告をする際に注意しましょう。

具体的には、確定申告書を作るとき、「住民税に関する事項」という項目で「特別徴収」「自分で納付」のうち「自分で納付」を選びましょう！

住民税は、所得税と同じく1年間の所得の額から算出される税金です。

そのため、本業+副業で二重に所得を得ている場合、当然ながら金額が高くなります。

そして、国から本業の会社に送られる住民税の通知書にはひとりだけ不自然に高い金額が記載されることになり、経理担当の人に「あれ？この人だけ妙に高いな？」と疑われてしまうわけですね……。

これを避けるには、上記のように「自分で納付」を選びましょう。

そうすれば、本業の会社に送られる通知に副業の所得から発生する住民税がプラスされないので、バレる心配がなくなるんです！

まとめ

今回のポイントをまとめると、以下のような感じになりますね！

とはいえケースによっては申告しなくていい場合もありますし、不安がある方は１度税理士に相談してみるのがおすすめです。ぜひ参考にしてみてくださいね！

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